本研究で作製した機器によって定義された指圧技能の巧拙については、指圧の客観的評価につながる方向性を示した。また晴眼学生・視覚障がい学生いずれにおいてもシミュレーターによって個々の母指圧についての運動感覚の形成は十分為されたとはいえなかったが、左右同時圧しの場合の同期についてはシミュレーターを使った練習によって運動感覚が形成されたという結果となり、シミュレーターを使った実技習得が有意義であるという成果が得られた。これにより視覚障がいによる感覚情報の不足を聴覚で補うという方向性は一定の成果を得られたと考える。これらは今後の指圧手技習得のための教育に活用できる技術としての意義があるといえる。
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