研究課題/領域番号 |
18K13257
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
島村 東世子 大阪大学, 工学研究科, 招へい教員 (70808766)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 英語プレゼンテーション / 科学技術英語 / 若手研究者育成 / 研究発表 / アカデミックプレゼンテーション / 理系の英語 / 英語母語話者の科学者 / 学術英語 |
研究実績の概要 |
本研究は、日本の科学技術分野の国際発信力向上を目指した「科学技術英語プレゼンテーションの教育プログラム」の開発を目的とする。本研究の特徴は、科学技術英語という専門領域の英語教育 (English for Specific Purposes:ESP教育) に不可欠とされる「当該分野の専門家集団から得た知見」を反映させた実証研究を基盤としていることが挙げられる。 本年度は、当初の研究実施計画に従って以下を行った。 1)これまでの研究成果の発表として、Non-native English speakerの科学者から得た知見をまとめた図書「理系研究者からの知見に基づく科学技術英語プレゼンテーション指導法」を大阪大学出版会から出版した。これにより、本研究の目的の1つである「体系化された科学技術英語プレゼンテーションの指導法」の社会的認知および社会との研究成果の共有を成し得た。本研究の成果の共有は、日本の科学技術分野の研究に関する国際発信力向上の一助となり得ると考える。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
本研究の目的となる「当該分野の専門家集団から得た知見」を反映させた「科学技術英語プレゼンテーションの教育プログラム」の開発において、本年はコロナ禍のため、さらなるデータ収集および研究の発展のための討議や会議を活発に行えなかったことは否めないが、以下の通り、これまでの研究のまとめと、取得データのさらなる分析を行うことができた。 1) Non-native English speakerの科学者から得た知見をまとめた図書「理系研究者からの知見に基づく科学技術英語プレゼンテーション指導法」の出版が、本研究の目的である「『研究に基づき、体系化された科学技術英語プレゼンテーションの指導法」の社会への普及」につながり得ると考える。2) 前年度に取得したnon-native English Speakerの科学者と、native English speakerの科学者から得たデータを、さらに分析を進め、その考察と、発表へのまとめに着手することができた。3) 本年は、国内での学会発表および学内でのFDセミナーにおいて発表を行い、本研究の認知を高め、かつ他研究者との研究成果の共有に努めた。
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今後の研究の推進方策 |
日本人を中心とするnon-native English speakerの科学者らから得た知見に基づいた研究結果をまとめて図書として出版したが、新たに、native English Speakerから得た教育的示唆をまとめて、さらに発展させた「科学技術英語プレゼンテーション教育パッケージ」の構築を目指す。本年はコロナ禍のため、本研究に関する対面で行う活動は控えたが、今後は、より詳しく分析し、さらに研究の考察を深めるための討議を含め、研究を推進し、その結果を論文として発表する。また、日本人を中心とするnon-native English speakerの科学者からの知見に基づいた研究結果も、図書だけではなく、新たな視点からより深く分析、考察を加えて論文として発表する。
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次年度使用額が生じた理由 |
次年度使用額が生じた理由:コロナ禍のため、移動の制限があり出張等が不可能であったこと、並びに、研究の協力者との会議が減ったことが大きな理由である。 使用計画:次年度は、研究支援者の必要性が高く、論文発表および国際学会を含む、学会発表のための費用が増加する予定なので、それらの費用として来年度に充当する計画である。
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