研究課題/領域番号 |
18K13289
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研究機関 | 熊本高等専門学校 |
研究代表者 |
大木 真 熊本高等専門学校, 情報通信エレクトロニクス工学科, 准教授 (10624562)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | エゴグラム / 集団エゴグラム / 集団意思決定ストレス法 / ビジネスゲーム / 制限時間順守傾向 / ファジィ重回帰分析 |
研究実績の概要 |
本研究の計画は単純である。「実験をする」「結果を分析する」この二つに集約される。実験はより多くの被験者に参加してもらうことで、集団の性格を調査するためのデータ精度向上につながり、分析方法は精査することで「集団の性格データ(集団エゴグラム)」と「実際の振る舞い」との関係をより深く分析できる。これら二つそれぞれについて2018年度の実績を以下に示す。 研究実施計画では、初年度である2018年度は「ビジネスゲームによる集団の振る舞い調査」が主な実施項目であり、実際にビジネスゲームによる調査実験を被験者32名(8集団)に対して実施した。本来であれば、初年度はこの3倍程度の被験者を対象に実施したかったが、交付された予算は申請した額に対して35%以上削減されていたため、被験者の数を絞らざるを得なくなった。そのため、2018年度前半は、もともと計画していた実験方法を、より効率的に実施できる方法に改善するため見直しをしていた。これに時間がかかり、実験を開始できたのは年度末となってしまった。しかしながら、より効率的に実施できる目途がついたため、次年度以降の調査加速が十分に期待できる。 研究実施計画では、分析は主に2年目以降に実施予定であったが、調査実験の開始が遅くなることが年度当初に発覚したため、分析方法の精査について早めに取り掛かることとした。実験を実施してすぐに結果を分析できるよう、ソフトウェアを準備し、必要なプログラムを作成した。分析方法が確立していなかったデータ項目についても進めることができた。このため、「調査実験がやや遅れ」「データ分析はやや進み」となり、研究全体としての進捗は遅れも進みも無しといえる。 なお、これらの研究成果について外部発表を3件(国内会議)実施した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
【研究実績の概要】に記述のとおり、本研究で実施することは「調査実験の実施」と「データの分析」の2つに集約される。それぞれについて「調査実験がやや遅れ」、「データ分析はやや進み」という状況であり、研究全体としてみると、進捗は遅れも進みも無しといえる。
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今後の研究の推進方策 |
研究期間二年目となる2019年度では、初年度に遅れてしまっている調査実験の実施を加速させる。既に初年度で効率的な実施方法を確立できているため、それほど困難なことではない。予算との兼ね合いではあるが、150名前後の被験者を対象として調査実験を実施することを目標とする。 そしてデータが集まり次第、分析を進め、成果発表を行っていく。
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次年度使用額が生じた理由 |
本来初年度に実施予定であった調査実験に遅れが生じた。そのため、調査実験で使用する予定だった「被験者謝金」に未使用額が発生し、「次年度使用額」を生じさせた。 使用計画としては、研究期間2年目は調査実験を多く実施する予定であるため、そのまま調査実験の被験者謝金として、本来の使途の通りに使用する。これによって初年度の調査実験の遅れを取り戻す。
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