研究課題/領域番号 |
18K13289
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研究機関 | 熊本高等専門学校 |
研究代表者 |
大木 真 熊本高等専門学校, 電子情報システム工学系TEグループ, 准教授 (10624562)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | エゴグラム / 集団エゴグラム / 集団意思決定ストレス法 / ビジネスシミュレーションゲーム / ファジィ重回帰分析 / 集団分析 |
研究実績の概要 |
本研究の計画は単純である。「実験をする」「結果を分析する」この2つに集約される。「実験」はより多くの被験者に参加してもらうことで、データ精度向上につながり、「分析」は方法をより精査することで「集団の性格データ(集団エゴグラム)」と「実際の振る舞い」との関係を深く分析できる。これら2つそれぞれについて2021年度の実績を以下に示す。 [実験について]延長年度である2021年度は実験を一切行っていない。理由は2020年度と同様に、新型コロナウィルスの影響により、通常通りの方法では実験の実施が所属機関から許可されないためである。「集団の分析」という性質上、どうしても大人数が集まる必要がある。話合いだけでなくチームでの作業も発生するため、リモートでの実施も困難である。そのため、感染防止策等に無理にコストをかけて実施するのではなく、状況の改善を期待して研究期間を更に1年間延期することとした。 [分析について]実験をできない分、より深い分析を進めている。2019年度までに取得したデータについて別の視点からの分析を加えることで、新たな事実の発見が出来ており、外部発表の準備を進めている。その最中に研究期間の再延長が認められるとの連絡があり、発表を2022年度に延期することとした。理由として、2022年度に実施予定の実験データを加えてから発表することで、予算の無駄使いを防ぐためである。 以上より、現状での研究進捗状況は延期期間を含めることで「予定通り」といえる。実験実施についての遅れがあるが、データ分析および外部発表の準備を前倒しで進めてある。ただし実験再開の目途は未だに立っておらず、状況によってはデータの追加を断念する。どちらの場合でも2022年度に最終的な成果発表を行う。現時点で数百名分のデータを取得しているため、目標数には到達していないが成果発表を行うことは可能と考えている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
【研究実績の概要】に記述のとおり、本研究で実施することは「調査実験の実施」と「データの分析」、「成果発表」に集約される。それぞれについて「調査実験がやや遅れ」、「データ分析は順調」、「成果発表準備はやや順調」という状況であり、研究全体としてみると現状の進捗はほぼ予定通りといえる。ただし、新型コロナウィルスの影響による2年間の延長を含めた上での進捗状況であり、ここ2年間は目に見える実績はない。その分、分析期間が増えており、計画よりも深い内容で成果発表できる見込みである。
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今後の研究の推進方策 |
2020年度からの新たな社会状況を鑑み、実験の実施については確実に安心できる状況を確保できない限りは実施しない。これによって予定していた実験数から減っているが、現状のデータ数で分析および成果発表を行う。
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次年度使用額が生じた理由 |
新型コロナウィルスの影響により、2021年度に予定していた実験および成果発表を延期したため、次年度に繰り越すこととした。2022年度中に計画通り使用する予定である。
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