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2020 年度 実績報告書

青年期の友人関係における慰め効果:自尊感情の高低・変動性による違いに着目して

研究課題

研究課題/領域番号 18K13308
研究機関静岡福祉大学

研究代表者

小川 翔大  静岡福祉大学, 社会福祉学部, 講師 (90805409)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2021-03-31
キーワード自尊感情の変動性 / 友人関係 / サポート / 慰め
研究実績の概要

本研究は,親密で互恵的な対人関係を築く基盤となる「慰め行動」に着目し,その慰め行動に影響する自尊感情の個人差を解明するものである。
2020年度は、大学生への質問紙調査と面接調査を完了し、有効回答者数は計40名(男性12名、女性28名)となった。質問紙調査では、ローゼンバーグ自尊感情尺度や知覚された自尊感情の変動性尺度(P-SEI尺度)などを用いて、自尊感情の個人差を量的データで収集した。また、面接調査では、友人の慰めによる心理的変化や友人関係の発達に与える影響を質的データで収集した。まず全体的な傾向として、全協力者が友人に「慰めをした/された」経験があった。その内、自尊感情が低く安定した人(5名)は、自分が落ち込んだ時に「友人に心配をかけたくない」「さらに気持ちが落ち込む」などの理由から友人の慰めを積極的に求めず、落ち込んだ友人を慰めることも躊躇する傾向がみられた。また、副次的な結果だが、自分が落ち込んだ気持ちをSNS(twitterなど)で友人または不特定多数に公開する人が8名いた。その理由は「自分の気持ちの整理のため」「誰かに見て反応してもらいたい」「自分と同じような悩みをもつ人とつながりたい」などであった。
研究課題全体を通して、自尊感情が低く安定した人は友人から慰められた時の感謝感情が相対的に低く、つらい気持ちを共有する情緒的交流に躊躇しやすいことが示された。

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公開日: 2021-12-27  

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