研究課題
若手研究
うつ病の生物学的脆弱性を改善する介入手法を開発するため,仮想現実(virtual reality)をはじめとした情報通信技術に着目し,脆弱性の改善可能性を有すると考えられるデジタルメンタルヘルスケア手法を開発した。本研究で開発された仮想空間における臨床心理学的介入方法は,参加者の心理的苦痛や不安の軽減をもたらすことに加えて,従来の臨床心理学的介入方法が有していたデメリット(時間的・金銭的コスト,アクセスの問題,スティグマなど)の解決につながる可能性が示唆された。
臨床心理学
本研究課題は,工学,情報学,脳科学,臨床心理学といった,極めて学際性の高いアプローチであり,基礎と臨床のさまざまな研究領域をつなぐ点で学術的意義がある。さらに,うつ病に対する新たな介入手法を開発したという点のみならず,日常臨床や生活での実施可能性を最大限に考慮し,さまざまな場面での使いやすさを最大限配慮した応用研究である点に,社会的意義が認められる。