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2019 年度 実施状況報告書

反すうと衝動性:相互増強効果と抑うつを強める過程の検討

研究課題

研究課題/領域番号 18K13333
研究機関東海学院大学

研究代表者

長谷川 晃  東海学院大学, 人間関係学部, 准教授 (00612029)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2022-03-31
キーワード抑うつ / うつ病 / 反すう / 抑制機能 / 実行機能 / go/no-go / Stroop / ストレス生成
研究実績の概要

2019年度には大学生を対象とした実験を行い、抑制機能の2つの下位側面が反すうや抑うつを強める過程について検討を行った。国内の4つの大学で実験を行い、213名の大学学部生と大学院生の協力を得た。各参加者には、反応抑制と注意の抑制を測定する実験課題を実施し、続いて抑うつ、反すう、攻撃行動、および過去3ヶ月間に経験されたストレスフルな出来事を測定する質問紙に回答を求めた。分析の結果、反応抑制は攻撃行動と対人関係に関するストレッサーを介して反すうを増加させ、抑うつを強める一方、注意の抑制と反すうの関連については関連が認められなかった。以上の結果は、反すうの増加を導く実行機能の下位側面を特定する足掛かりとなる知見であると言える。なお、この研究では、反応抑制を測定する代表的な課題であるGo/No-Go課題における、適切な刺激と刺激の間の時間(Inter-stimulus interval)の探索についても検討を行った。以上の結果の一部については既に論文としてまとめて国際誌に投稿を行っており、2020年度の前半に残りのデータの論文化も行う予定である。更に、得られたデータの学会発表についても、2020年度のいずれかの学術大会で行う予定である。2019年度の後半には、今年度に行った研究の限界点を改善するための次なる研究計画の立案も行った。この立案を行うために、関連する文献に目を通した上で、質問紙の作成を行った。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

当初の予定通りに研究を実施することができた。

今後の研究の推進方策

2019年度に行った研究の限界点を改善するための調査を行う予定である。既に学内の研究倫理委員会から研究実施の承認を得ているため、状況が整い次第、調査を行う。並行して、これまでに取得したデータの論文化も行う。

  • 研究成果

    (9件)

すべて 2020 2019 その他

すべて 雑誌論文 (5件) (うち査読あり 5件、 オープンアクセス 5件) 学会発表 (1件) 図書 (2件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] 家族機能が中学生の社交不安に及ぼす影響:日本の親子のデータを用いた検討2020

    • 著者名/発表者名
      矢嶋美保・長谷川晃
    • 雑誌名

      感情心理学研究

      巻: 27 ページ: 83-94

    • DOI

      10.4092/jsre.27.3_83

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] 大学生用ひきこもり親和性尺度の作成2020

    • 著者名/発表者名
      下野有紀・長谷川晃・土原浩平・国里愛彦
    • 雑誌名

      感情心理学研究

      巻: 27 ページ: 51-60

    • DOI

      https://doi.org/10.4092/jsre.27.2_51

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] Associations between self-reported impulsivity and a latent variable of impulsive action constructed from three laboratory tasks.2019

    • 著者名/発表者名
      Hasegawa, A., Somatori, K., Nishimura, H., Hattori, Y., & Kunisato, Y.
    • 雑誌名

      Associations between self-reported impulsivity and a latent variable of impulsive action constructed from three laboratory tasks.

      巻: 10 ページ: 1-12

    • DOI

      10.1177/2043808719861894

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] 両親の夫婦関係の認知が大学生の共感性と向社会的行動に与える影響:親の養育態度を媒介変数として2019

    • 著者名/発表者名
      山内美香・長谷川晃
    • 雑誌名

      東海学院大学紀要

      巻: 13 ページ: 89-97

    • DOI

      doi/10.24478/00003677

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] ネガティブな内容の自己開示の動機がネガティブな反すうと抑うつに与える影響2019

    • 著者名/発表者名
      塚本亮太・長谷川晃・服部陽介
    • 雑誌名

      東海学院大学紀要

      巻: 13 ページ: 55-72

    • DOI

      doi/10.24478/00003678

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] 衝動的行為と反すうが抑うつを強める過程:行動的衝動性に対する潜在変数アプローチを適用して2019

    • 著者名/発表者名
      長谷川晃・杣取恵太・西村春輝・服部陽介・国里愛彦
    • 学会等名
      日本心理学会第83回大会発表論文集
  • [図書] 感情心理学ハンドブック2019

    • 著者名/発表者名
      日本感情心理学会、内山 伊知郎、中村 真、武藤 世良、大平 英樹、樋口 匡貴、石川 隆行、榊原 良太、有光 興記、澤田 匡人、湯川 進太郎
    • 総ページ数
      472
    • 出版者
      北大路書房
    • ISBN
      4762830771
  • [図書] 認知行動療法事典2019

    • 著者名/発表者名
      日本認知・行動療法学会
    • 総ページ数
      828
    • 出版者
      丸善出版
    • ISBN
      4621303821
  • [備考] 東海学院大学人間関係学部心理学科実験精神病理学研究室 長谷川晃のホームページ

    • URL

      http://ahasegawa.com/

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公開日: 2021-01-27  

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