研究課題/領域番号 |
18K13335
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研究機関 | 立命館大学 |
研究代表者 |
首藤 祐介 立命館大学, 総合心理学部, 准教授 (50750478)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 行動活性化 / 価値 / well-being / オンライン |
研究実績の概要 |
本年度は研究計画書に記載した研究2、すなわち「well-beingに特化した行動活性化プログラムがQOLに与える影響」の研究成果についての発表を行なった。行動活性化プログラムのオンラインでの実施が、well-beingとQOL改善に有効であり、またwell-beingへの効果が実施後4週間後まで維持する結果が示されたことを説明した。 さらに、研究計画書に記載した研究3「集団行動活性化プログラムがQOLに与える影響」を進めるべく、グループ形式によるプログラム内容を作成・検討した。オリジナルの行動活性化療法には、適応的な行動の頻度を増加させる活性化の要素と、不適応的な回避行動の頻度を低下させる回避行動への介入の要素が含まれる。しかし、研究2の結果、well-being向上を目的とした場合、回避行動への介入は最小限とした、活性化を主とするプログラムであっても効果が生じることが明らかになっている。よって、個人の持つ価値を明確にし、価値に沿った生活を継続することを目標行動とし、well-being向上を目指す研究2を踏襲したプログラムの内容を整理した。 また個人ベースからグループベースのプログラムへと変更する必要があった。そのため、ワークやエクササイズをグループにてシェアしやすくするためにワークシートを準備する、他の参加者の経験を聞くような形式へと変更する、等の方法でグループにて実施可能な形式へと変更した。 作成した試作版プログラムについては、数名の参加者に対して予備的に実施し、内容を精査するとともに予備実施参加者の感想を確認し、心理教育の内容を平易な言葉にする、よりわかりやすい内容順とするなどの変更を行なった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
個人形式により効果検証がなされた行動活性化プログラムをもとに集団形式のプログラムを作成し、集団での効果検証を行なっている段階である。しかし、これまでの新型コロナウイルス感染症対策により集団形式の実施が困難であった影響が大きく、本来の予定に追いついていない状況である。
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今後の研究の推進方策 |
作成した試作版プログラムを小集団に実施し、効果を検証する。また,本年度得られた成果については学会発表を通して公表していく予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
次年度研究遂行のための人件費・謝金や研究成果の発表の経費等にあてる予定である。
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