研究課題
申請者らは、英国Oxford大学のClark氏らと「自己学習+サポート型」の新規WEBプログラムの開発・改良に着手している。このプログラムは、認知行動療法を遠隔で提供できることに加えて、豊富な自己学習モジュールにより患者と治療者のコンタクト時間を短縮できること、さらに、治療者からのメール・ビデオチャットを介したサポートにより対面での治療に匹敵する効果を維持できること、などの特色を持つ。本研究は、このプログラムを文化横断的に実用可能なものにすることを目指し、申請者が蓄積してきた経験(日本の文化的特徴)を活かしたプログラムの改良した上で、日本人の社交不安症に対する有用性・安全性を検討する。本年度は、WEB用自己学習モジュールの作成および標準化を行った。標準化のプロセスとして、①原案を英文で作成、②原案を日本語に翻訳しながら日本の文化を考慮して修正、③修正した日本語文を英語に再翻訳した。さらに、原案と再翻訳文を日英間の研究者らで検討し、モジュールを標準化した。なお、標準化したモジュールのタイトルは次の通りである:「治療の導入」「さあ、始めよう」「自意識を感じること」「安全行動」「注意と安全行動の実験」「自分の会話ビデオを見る」「行動実験」「頭の中から現実世界に飛びだす」「過去を引きずらない」「会話をする」「赤面」「発汗」「震え」「自分はつまらない人間だと感じてしまうこと」「自分はバカな人間だと感じてしまうこと」「破局的思考の緩和」「他者が楽しめないのは自分のせいだと感じること」「前もって心配すること」「社交場面の出来事を後から入念に思い返すこと」「自尊心」「自分を褒める」。
2: おおむね順調に進展している
当初の計画に従い、モジュールの標準化作業を進めた。
引き続き計画に従って研究を進める。現時点で研究遂行上の問題等は生じていない。
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すべて 国際共同研究 (1件) 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件、 オープンアクセス 2件) 学会発表 (6件) (うち国際学会 1件、 招待講演 5件) 図書 (1件) 備考 (1件)
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http://www.med.miyazaki-u.ac.jp/home/yoshinaga/