• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2022 年度 実績報告書

軽度認知障害の高齢者とその家族を対象とした認知行動療法プログラムの効果

研究課題

研究課題/領域番号 18K13356
研究機関常磐大学

研究代表者

樫村 正美  常磐大学, 人間科学部, 准教授 (00550550)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2023-03-31
キーワード認知行動療法 / 軽度認知障害 / 介護家族 / 心理教育
研究実績の概要

助成期間を再延長した2022年度であったが,前年度と状況は変わらず,計画していた介入単群への前後比較試験を実施することはできなかった。研究協力機関との調整困難(協力を依頼していた複数の医療機関が新型コロナウイルスによる感染クラスターが発生し,外部からの受け入れ困難となった)が最大の要因である。
2022年度に試みたこととして,研究代表者の所属機関周辺の市町村に協力要請を行い,関心を持っていただいたA市の高齢福祉課との打ち合わせを経て,市内にある複数の地域包括支援センターに研究協力要請を行うことはできた。しかし,その結果として見えてきたこととしては,軽度認知障害の診断の有無が明確でないケースが地域には多数あること,気分の悪化がみられるケースがあったとしてもこうした取り組みに対して興味をもつ高齢者は少なかったこと,そして心理学的な援助に抵抗を覚える高齢者が少なくなかったことなど,本研究の選択基準に該当せずにケース紹介に至らなかった理由が見えてきた。地域の高齢者,家族,そして地域包括支援センターいずれにおいても,「研究」というものへの抵抗感も少なからずあった様子が窺えた。また,地域包括支援センターにとってもどのケースを紹介すべきなのかの見極めも難しく,心理職との協働経験が非常に少ない中で,どのように連携を図ればよいのか判断できなかったという意見も聞かれ,地域における高齢者支援に心理職がどのように参入していくかを考える上で大きな課題も見えてきた。
介入研究が実施できない中で,2022年度中に取り組んできたこととしては,本研究テーマに関連する研究成果が論文として受理されたこと,また今後の介入研究に役立てるものとしてアウトカムとして利用可能な尺度(海外で開発された高齢者の不安尺度)を開発し,そのための調査を実施し,データをまとめたものが論文として受理された。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2023 2022

すべて 雑誌論文 (2件) (うち国際共著 2件、 査読あり 2件)

  • [雑誌論文] Assessing late-life anxiety in Japanese older adults: psychometric evaluation of the Japanese version of the Geriatric Anxiety Scale2023

    • 著者名/発表者名
      Kashimura, M., Ishizu, K., Kokubo, N., & Segal, D.L.
    • 雑誌名

      Psychogeriatrics

      巻: Early View ページ: -

    • DOI

      10.1111/psyg.12971

    • 査読あり / 国際共著
  • [雑誌論文] Feasibility and acceptability of cognitive behavioural therapy in older Japanese people with cognitive decline: a single-arm intervention2022

    • 著者名/発表者名
      Kashimura, M., Ishiwata, A., Tateno, A., & Spector, A.
    • 雑誌名

      The Cognitive Behaviour Therapist

      巻: 15 ページ: e52

    • DOI

      10.1017/S1754470X22000514

    • 査読あり / 国際共著

URL: 

公開日: 2023-12-25  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi