これまでの自殺対策は、自殺の危険因子をいかに取り除くか?という観点から、危機介入が実施されることが主要な政策であった。一方で、そもそも、どのようにすれば自殺をしたいと考える状況にならないか?、自殺の危険性が一時的に過ぎ去った後により幸せに生きていくためにはどうすれば良いのか、という問題については十分に検討されて来なかった。本研究の結果から、人と積極的に関わり、愛し愛される関係を作っていくことが幸せに生きていくためには重要なことであり、そのためには与えられたものに注意を意識的に向けて感謝することが役に立つ可能性があることが示唆された。
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