研究課題
若手研究
本研究は,統合失調症における時間知覚の変化を明らかにすることを目的とした.本研究ではまず統合失調症やトゥレット症候群等の神経疾患において心理的時間に関連するドーパミン神経の変化がみられることに着目し, それらの疾患による心理的時間の変化を明らかにした.また,精神疾患症状が知覚推論における予測に対する異常な重みづけに関連するという仮説にもとづき,統合失調症患者の知覚推論における方略の変化を行動実験によって明らかにした.
認知神経科学
精神疾患における知覚の変化については古くから報告されているものの未だ不明な点が多く,治療標的は未だ不明な点が多い.本研究により,統合失調症の時間知覚における認知的方略の変化を明らかにしたことは精神疾患症状の発生メカニズムの解明に寄与するものであると考える.