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2021 年度 実施状況報告書

記憶抑制による評価低下メカニズムの多面的解明と一般性の検証

研究課題

研究課題/領域番号 18K13377
研究機関山形大学

研究代表者

小林 正法  山形大学, 人文社会科学部, 准教授 (60723773)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2023-03-31
キーワード記憶 / 忘却 / 価値
研究実績の概要

コロナ禍において本研究計画を遂行するため,計画した記憶実験をオンラインで実施するためにオンライン実験開発への習熟を目指した。その一貫として,日本心理学会でのチュートリアルワークショップの開催(小林・国里・大杉・西山・紀ノ定・遠山,2021)やオンライン実験に関するレビュー論文を執筆した(大杉・小林,2021)。
また,ある記憶の検索が関連する他の記憶の忘却を導く現象である検索誘導性忘却(Anderson et al., 1994)については,系列記憶(順番の記憶)において検索誘導性忘却が生じるかどうかをにオンライン実験を複数実施することで検討した。実験にあたり,仮説や方法などを事前に登録するという事前登録(pre-registration)を行った上で実験を実施した。実験の結果,系列の一部を思い出すこと(検索すること)が検索していない他の系列の記憶を抑制するというおいても検索が忘却を誘導する可能性を示した。行動実験だけでなくシミュレーションも行うことで,系列記憶の検索誘導性忘却に関する多面的な検討を実施することができた。
また,特定の項目に対して忘却を指示することで対象の記憶が忘却される現象である指示忘却(項目法)に関連しては,オンライン実験において画像の指示忘却効果が生じることを確認した。このオンライン実験を改良することで,本研究計画で扱う指示忘却によって顔画像の信頼性が低下するかどうかを検討することができる。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

想定よりもコロナ禍が長引いたため,オンライン実験環境に開発にリソースを取られてしまった。

今後の研究の推進方策

オンライン実験を実施することで迅速にデータを収集し,遅れを取り戻したい。

次年度使用額が生じた理由

コロナ禍に伴い期間延長したため。

  • 研究成果

    (8件)

すべて 2022 2021

すべて 雑誌論文 (3件) (うち国際共著 1件、 査読あり 2件、 オープンアクセス 3件) 学会発表 (4件) (うち国際学会 1件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] Subjective judgments on direct and generative retrieval of autobiographical memory: The role of interoceptive sensibility and emotion2022

    • 著者名/発表者名
      Matsumoto Noboru、Watson Lynn Ann、Fujino Masahiro、Ito Yuichi、Kobayashi Masanori
    • 雑誌名

      Memory & Cognition

      巻: 50 ページ: 1644~1663

    • DOI

      10.3758/s13421-022-01280-8

    • 査読あり / オープンアクセス / 国際共著
  • [雑誌論文] GUIベースのweb実験作成ツール(lab.js)の紹介と実践2021

    • 著者名/発表者名
      大杉尚之・小林正法
    • 雑誌名

      認知心理学研究

      巻: 19 ページ: 1-15

    • DOI

      10.5265/jcogpsy.19.1

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] lab.js BuilderによるGUIベースのオンライン心理学実験の作成2021

    • 著者名/発表者名
      小林 正法
    • 雑誌名

      基礎心理学研究

      巻: 40 ページ: 10~16

    • DOI

      10.14947/psychono.40.3

    • オープンアクセス
  • [学会発表] 「失敗は成功のもと」ではない2022

    • 著者名/発表者名
      小林正法
    • 学会等名
      第19回日本認知心理学会大会
  • [学会発表] はじめての オンライン心理学実験・調査: jsPsychとlab.jsを用いた作成2021

    • 著者名/発表者名
      小林正法・国里愛彦・大杉尚之・西山慧・紀ノ定保礼・遠山朝子
    • 学会等名
      第85回日本心理学会大会
  • [学会発表] Autobiographical memory specificity and mnemonic discrimination2021

    • 著者名/発表者名
      Matstumoto, N., & Kobayashi, M.
    • 学会等名
      Autobiographical Memory & Psychopathology Meetin
    • 国際学会
  • [学会発表] テスト効果はオンライン実験で生じるのか2021

    • 著者名/発表者名
      小林正法
    • 学会等名
      日本基礎心理学会40回大会
  • [図書] ジティヴ心理学研究の転換点2021

    • 著者名/発表者名
      小林正法・小國龍治・大竹恵子
    • 総ページ数
      28
    • 出版者
      福村出版

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公開日: 2022-12-28  

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