研究実績の概要 |
本年度は,当初の計画通りChern-Simons摂動論の2-loop項(Casson不変量)の補正項に対し,特異点論的解釈を探求した.具体的には,昨年度および今年度「挑戦的萌芽 研究(15K13437)『Chern-Simons 摂動論の完成』」においてすすめていた「補正項の特異点論的解釈」が成り立つ状況をより精密に調べた.補正項が3次元ユークリッド空間への安定写像の特異点の情報を経由して,ある種の絡み目数に還元できる状況とそれが成り立たない状況の両方を特定した.また,この研究の際に副次的に得た特異点集合に関するいくつかの等式を論文 Tatsuro Shimizu, On self-intersection of singularity sets of fold maps, preprint (RIMS preprint 1895) としてまとめた.
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