本研究は擬トーリック多様体の分類に関するものである。研究計画において、私は主として(i)底多面体の切断に着目した非同変な同相の構成手法の確率、および(ii)(安定)ホモトピー論的視点からの研究という2つの方針を立てており、前々年度までの成果として(i)に関する足がかり的な成果が得られていたのだが、その実際的な適用例が十分に見つからず、論文としてまとめることができていない。一方、こうした方針とは別方向からのアプローチとして、擬トーリック多様体と関係の深いモーメント・アングル多様体、およびその軌道空間(擬トーリック多様体もここに含まれる)の特性類に関する研究を行い、こちらに関しては一定の成果を得た。この成果はすでに論文にまとめて投稿しており、現在査読中である。
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