本研究における最も良い成果は、北京大学のXinyi li氏との共同研究で得られたループ除去ランダムウォークに関する一連の結果であろう。特に3次元ループ除去ランダムウォークのプロセスレベルでのスケール極限を証明した結果が本研究の最大の貢献ということができる。基本的に人類はまだ満足に非マルコフ過程を扱えていない状況であるが、ループ除去ランダムウォークに関しては、我々の結果により、全ての次元でスケール極限がプロセスレベルで扱えることとなった。3次元の場合はスケール極限の良い記述は与えられていない。そのような記述を与えることは今後の課題である。
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