現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
概ね計画通りに進んでいるが、特に次の2点に関しては研究スタート時には予測していなかった研究の進展があった。 (1) 中心軸変換を用いた画像解析アルゴリズムにより、精子鞭毛を含む鞭毛画像の自動解析が可能になった[Walker, Ishimoto & Wheeler, Sci. Rep. 2019]。今後はこの画像解析手法を使うことにより、研究が格段に進むことが期待される。 (2) 長期滞在していたOxford大学で聴講したセミナー講演がきっかけとなり、以前に報告した透明帯に結合した状態の精子と卵の運動を記述する数理モデル[Ishimoto, Ikawa & Okabe, Sci. Rep. 2017]が周毛性バクテリアの遊泳に適用できることに気づいた。以前の数理モデルを拡張・一般化することにより、周毛性バクテリアの一般的な遊泳理論を構築することができた[Ishimoto & Lauga, Proc. R. Soc. A, 2019]。これを逆に利用することで精子の透明帯通過時の力学についても新しい結果が得られるかもしれない。
|