本研究では、任意の数の光子を、任意時刻において空間の特定の向きへ発生させることを目指して、光共振器中にトラップされた冷却原子集団においてリュードベリ集団励起状態を生成するための実験系の構築を行った。具体的には、原子の冷却およびトラップ用の超高真空チャンバー、磁場発生用コイルおよびその制御回路、光源および光学系の構築を行い、さらに単一光子発生確率を増大させるための光共振器の設計と、光子の単一性を保証するためのリュードベリ励起用光源の構築およびそれを用いた87ルビジウム原子のリュードベリ遷移の観測を行った。また、発生した光子を評価するための光子統計評価システムの構築を行った。
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