申請者らの研究グループにて見出したセシウム(Cs)薄膜を用いずに負イオンを直接生成する手法を負イオンビーム生成法として導入するために,水素正イオン入射/負イオン引出条件の探索,および負イオンビームとしての性能評価,増大化を目指している.負イオンビームは,10時間以上のプラズマ照射によって安定化すること,高電圧引出条件下で高い発散性を有することが明らかになった.生成された負イオンの最大電流密度は,プラズマの放電電力が0.7 kWの時に0.12 mA/cm2であった.これはITERなどの大型N-NBIの負イオン電流密度の要求値を満たす可能性を示唆できた.
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