近年、持続可能な開発目標としてSDGsの達成が求められているが、核融合発電技術は、エネルギー枯渇の心配が無く安全な発電技術として注目されている。その一方式である磁場閉じ込め核融合方式において、炉心プラズマの性能を維持しつつ炉壁への負荷を下げる方法として周辺プラズマの非接触化が進められている。炉壁から放出される水素分子が関与する再結合過程が非接触化した周辺プラズマの挙動に大きく影響する可能性が示唆されている。本研究により、炉壁から放出される水素分子の振動・回転準位が得られたことで、中性粒子輸送過程をより正確に計算でき、非接触化した周辺プラズマ挙動を理解する一助となる。
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