本研究では、大気圧プラズマをパルスマイクロ波で生成することにより、パルス放電初期において電子温度を向上させ、プロセス用分子ガスを解離促進する手法を確立し、高密度ラジカルを供給するプラズマ装置の実現を目的とした。まず、電磁界シミュレーションを用いることにより、放電生成部の構造の検討を行い、マイクロ波プラズマの空間均一性向上につながる知見を得た。分子ガス添加プラズマの一例として、酸素添加アルゴンガスを放電ガスとして、樹脂フィルムに照射することにより、表面の親水性の改善、または、樹脂の分解(アッシング)処理を実施し、反応速度とその空間分布を調査し、高速処理を実証した。
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