本研究では、独自に開発したアトミックレイヤープロセス反応解析装置により、磁性材料表面におけるβジケトン分子の吸着状態について詳細に評価を行った。その結果、βジケトン(ヘキサフルオロアセチルアセトンおよびアセチルアセトン)分子の吸着には、表面における酸素の存在が重要であることが判明し、さらに、基板加熱により、金属酸化層が選択的に除去されることが明らかとなった。また、βジケトン吸着表面に対する低エネルギー(10-50 eV)イオン照射では、吸着分子が分解することが明らかとなり、本条件ではイオン照射理による脱離促進効果が低いことが明らかになった。
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