本研究の最も重要な成果は「原始惑星系円盤の降灰現象」です。以下でその内容について述べます。我々の研究グループは、惑星の種となる固体微粒子の「ダスト」(数ミリメートル程度に成長した塵)が惑星のゆりかごである「原始惑星系円盤」に降り積もる現象を、スーパーコンピュータを用いたシミュレーションによって発見しました。 地球上の火山噴火による降灰は、人々の生活に大きな影響を与えますが、今回発見した天空の「降灰」は、円盤の外側領域で惑星の種を成長させるメカニズムとなる可能性があります。また、今回の発見は、星と惑星形成についてのまったく新しい理論的理解への道を開くという点でも重要なものです。
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