本研究では、ALMA観測を用いた原始惑星系円盤のミリ波偏光という新手法を用いて、惑星のもととなるダストの成長過程の制限を目指した。その結果、我々は多くの原始惑星系円盤においてサブミリ波における偏光が自己散乱という機構で説明できることを示した。更に多波長偏光観測やスペクトル解析との矛盾を解き明かすためにモデリングを進めた結果、原始惑星系円盤の固体物質は隙間を多く持つダスト集合体であることを示すことに成功した。本成果は、理論的に指摘されていた高空隙ダストアグリゲイトを経る惑星形成シナリオを示しており、理論観測両面から探る惑星形成研究を推進することに成功した。
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