研究課題/領域番号 |
18K13617
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分17020:大気水圏科学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人海洋研究開発機構 |
研究代表者 |
山崎 哲 国立研究開発法人海洋研究開発機構, 付加価値情報創生部門(アプリケーションラボ), 研究員 (20633887)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 大気ブロッキング現象 / 寒気流出 / ストームトラック / 成層圏循環 / 再解析 |
研究成果の概要 |
ブロッキングの発生(形成)頻度の年々変動について,気候学的な観点からの調査を行った.本研究で以下の3つの点が明らかになった.(1) 北半球冬季では,ブロッキングが多く(少なく)発生する年には,大規模寒気流出が強化(弱化)され,ストームトラックが弱化(強化)されることが判明した.(2) 全球大気データ同化システムを使って,ブロッキング発生の再現性(予測精度)と,成層圏循環との再現性に関係があることが見出された.(3) 東シベリアでのブロッキングの発生が,東アジアでの気候学的な寒気の流れの微細構造を変調し,その結果日本付近での傾圧性や大気海洋相互作用の様相を変化させ得ることがわかった.
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自由記述の分野 |
気象学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ブロッキングの形成メカニズムは昔から注目されるテーマで,いまだに不明な点が多い.そのためか,最近の大気大循環・気候モデルでのブロッキングの予測精度やブロッキングが気候場や極端現象の発生に与える影響の理解も十分でなく,その原因もまだ未解明な点が多い.今回の研究は,こういったブロッキングのメカニズムについて新たな知見を与える.さらに研究課題を通じて,大気大循環・領域モデルやデータ同化システムを使った調査を行ったことで,ブロッキングの気候学的な予測精度の向上のために,モデル・観測・データ同化システムの開発で何を進めるべきかについての方針を与える結果を得た.
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