ミュオンは素粒子標準模型における第2世代の荷電レプトンであり、電子の約200倍の質量を持つ。物質に対する高い透過力を利用し、宇宙から飛来する宇宙線と大気の相互作用で生成したミュオンを利用した構造物の透視(ミュオンラジオグラフィー)が発展してきた。本研究はストリップ型シリコン検出器を可搬型の超伝導磁石と組み合わせ、ミュオンの運動量情報を利用してミュオンラジオグラフィーの背景事象の除去や角度分解能の向上することを提案した。そしてストリップ型シリコン検出器を用いた飛跡検出器を作成し、安定した運転に成功した。
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