地球外核における液体の状態を議論するためには、高温高圧下における液体鉄合金の構造解析が必要不可欠である。本研究では、ダイヤモンドアンビルセル内の高圧下における液体のX線全散乱法によるPDF解析手法を確立することを目標とした。得られた結果から、液体Fe47Ni28S25の密度を決定し、液体鉄合金の融解に起因する大きな体積変化は、純鉄と比べて、Fe3S構造の熱振動の方向に大きな異方性があるためであると推察した。加えてX線吸収分光法測定を行った。10-15 GPaの間に液体鉄硫黄合金の構造転移が確認出来、加えて、40 GPaにおいても構造転移が生じる可能性を示唆した。
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