製造工程において物体を運搬するプロセスは必ず存在する.しかし物が小型化するほど,運搬には困難が生じる.また,対象物や環境が変わるだけで同じ手法が適用できなくなることも多い.従って,物体を持ち上げたり配置したりする手法は選択肢が多いほど良い.本研究で開発された技術によって,わずかな駆動だけで凝着力を利用した着脱ができることを示せたことで,今までマニピュレーションが困難とされていた環境やサイズにおけるマニピュレートの可能性が広がり,製造プロセスにおけるマニピュレート手法の多様性へ貢献できたと考えられる.
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