研究実績の概要 |
超音波援用正面ミリングにより創製した微細構造について,ミリングによる微細構造と超音波振動によるさらに微細な構造が創成できることを確認した(Shimada et al., Ultrasonic-Assisted Face Milling for Fabricating Hierarchical Microstructures, Int J Autom Technol 14(2) (2020) 238-244.).なおミリングによる微細構造は超音波を援用しない場合にはうまく残存しないことも確認できており,比較的延性のある材料では微細構造の創成には超音波援用が不可欠であることが判明した. 頭頂部に平坦部を有する微細構造の創成においてはある程度平坦部があるほうが接触角が増大することが確認できた.これは平坦な頭頂部で液滴が安定できることにより微細構造への侵入が阻害できることが要因と考えられる(Shimada et al., Micrometer-scaled hierarchical structures fabricated by ultrasonic-assisted cutting, Proc 15th China-Japan Int Conf Ultra-Precision Machining Process 2019). また表面改質の部分を特に注目し,大気圧プラズマ装置とパウダージェットデポジション法を組み合わせることで表面の汚れを除去して材料付着性の向上を狙った加工では予想通り付着性を向上させることができた.本結果は切削加工の前処理としても用いることができると考えられる. 以上が本年度の実績である.
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