本研究では,原子間力顕微鏡用マイクロカンチレバーの様に十分に鋭い針を用いたうえで,加工条件を適切に調整することにより,針のスティックスリップ(SS)によるスクラッチラインが構造色を発現することを見出した.但し,カンチレバーは取り扱いが難しいうえに高価であり,SS加工装置は基礎研究用のため自由度が低い.そこで,代替手段としてダイヤモンドペンおよびXYプロッタを使用した結果,SS加工による構造色プリンティング(描画)の可能性を見出した.今後,本研究結果を基に,装置や加工条件が最適化されれば,世界初の機械的な構造色プリンタが実現できる可能性がある.
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