研究課題
最終年度は、当初の計画通り、(1)PIV計測システムを用いた大変形弾性体の変形量と発生音と流れ場の同時計測、(2)ポリフッ化ビニリデン強誘電材料(PVDFによる大変形弾性体の能動型振動制御、(3)研究成果のまとめ、の3点を行いました。(1)では、風洞試験装置とPIV計測システムを使用して、大変形弾性体の周囲の流れ場と発生音の関係を調べました。また、当初計画には記載はありませんでしたが、コロナ禍の影響で実験の実施に支障が出たため、数値解析による大変形弾性体の周囲の流れ場の解明も進めました。その結果、弾性体の上面・下面には特徴的な渦構造は見られず、令和2年度の研究で明らかとなった弾性体の下流端部で生じる渦構造に変形や振動、音の発生が支配されていることが明らかとなりました。これは、流入部、すなわち弾性体の上流端の流れの乱れが小さいために生じており、乱れを大きくすることで弾性体の上面・下面での流れ場が変わり、弾性体の振動形態が変化することも明らかになりました。また、弾性体の下流端のスパン方向側の端部には特徴的な渦構造が形成され、この渦構造により弾性体のスパン方向中央へ誘起される流れ場が形成され、弾性体の下流端の二次元的な振動・はためきが生じやすくなっている可能性が見出されました。(2)では弾性体の下流端部にPVDFを利用して製作したアクチュエータを設置し、弾性体で生じる振動をもとにフィードバック制御を試みた結果、弾性体の端部の振動・はためきの強弱を制御できることが明らかになりました。(3)では国内外の学会での口頭発表、ならびに、国際会議のプロシーディングス論文としての発表を複数回行いました。今後は得られた成果を論文としてまとめ、海外学術誌へ投稿する予定である。
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すべて 雑誌論文 (7件) (うち査読あり 6件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (12件) (うち国際学会 5件、 招待講演 1件) 図書 (1件) 備考 (1件)
Advanced Experimental Mechanics
巻: 7 ページ: -
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巻: - ページ: -
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https://www.pu-toyama.ac.jp/ME/nvfc/posts/research8.html