研究背景として,多孔質体の伝熱解析で広く採用される2エネルギーモデルにおいて,Biot数が大きい(熱伝導率が低い)場合には,伝熱量の見積もりができないことを問題提議した.そこで,本研究では,多孔質構造体内における熱抵抗の非定常性を検討し,高Biot数多孔質体に適用できる非定常多孔質体伝熱モデルを提案した.Biot数が0.001から1000の広範囲で,このモデルは多孔質体における非定常伝熱挙動を正確に予測できることが分かった.一方,従来モデルの適用範囲は多孔質構造体内の熱抵抗が無視できるBiot数が1までは適用できることが分かった.
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