研究課題
昨年度筆者は,本研究当初に提案した,拮抗筋の自律協調制御(張力フィードバック協調制御)について,(1)二関節筋を有する脚ロボットへの実装,および(2)筋群を有する脚モデルへの適用,の2つのテーマに重点をおいて研究を行った.また同制御則を実装するにあたって今後必要になる(3)軽量小型な張力センサの開発に取り組んだ.(1)二関節筋を有する脚ロボットへの実装:一昨年度は歩行などの運動の実現を意識して,一対の二関節筋を有する脚モデルに対して張力フィードバック協調制御を適用し,結果複数の運動モードを自律的に発現させることに成功した.そこで昨年度は実際にロボットの製作と同制御則の実装を行い,実機による検証を行った.結果,実機においても複数の運動モードが自律的に発現することが確認された.これらの結果は今年度学会で発表予定である.(2)筋群を有する脚モデルへの適用:今まで2つの筋肉からなる最小限の拮抗筋に対して適用してきた提案制御則を,多数の筋からなる拮抗筋群に対して適用し,その働きをシミュレーションによって検証した.結果,筋肉が少ない場合よりもより多数の運動モードが発現することが確認された.これらの結果は今年度学会で発表予定である.(3)軽量小型な張力センサの開発:これまで提案制御則を実装する際には市販のロードセルを用いていたが,より多数の筋を有するモデルに実装することを考えるとより省スペースで軽量な張力センサが必要である.そこで空圧筋に組込式の小型張力センサの開発を行った.プロトタイプの作成および予備実験によって,張力をセンシング可能であることを確認している.これらの結果は今年度学会で発表予定である.
すべて 2022 2021
すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件、 オープンアクセス 2件) 学会発表 (7件)
Nonlinear Theory and Its Applications, IEICE
巻: 12 ページ: 424~441
10.1587/nolta.12.424
Journal of Robotics and Mechatronics
巻: 33 ページ: 410~420
10.20965/jrm.2021.p0410