• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2020 年度 実績報告書

蝶の飛翔メカニズムに基づく小型はばたきロボットの姿勢制御手法の立証

研究課題

研究課題/領域番号 18K13733
研究機関東京電機大学

研究代表者

藤川 太郎  東京電機大学, 未来科学部, 准教授 (40618394)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2021-03-31
キーワードはばたき / 蝶 / 飛翔メカニズム / CFD解析
研究実績の概要

昨年度までに開発した蝶型はばたきロボットについて,翼面積を増やすことでペイロードを増加させた翼幅200mm,質量2gの機体を開発し,運動解析を行った.これまでの機体は,モデルとしているアゲハチョウと同等の翼幅100mm程度の翅であったが,1.2gの機体重量ではペイロードが足りずに飛翔することはできなかった.よって,翼幅と翼弦長をそれぞれ2倍にした翅を有する新たなモデルを開発した.このモデルが生成する揚力を測定するため,初年度開発した3軸力覚センサに取り付け,3台の高速度カメラを用いて運動解析を行った.はばたき角を50°(翅打ち下ろし角40°, 翅打ち上げ角-10°),はばたき周波数約10Hzで運動させた結果,翅の打ち下ろし時に自重を支えられる21mNの揚力を生成できていることが確認できた.これに対し,蝶と同等の翼面積をもつ翼幅100mmの機体ではわずか5mNの揚力であった.よって,アゲハチョウの2倍スケールの翼面積で10Hzのはばたき周波数であれば,モータを実装した本モデルは,自重を支えるだけの揚力を生成できることが明らかになった.また,同じはばたき周波数であれば,生成される揚力の大きさは翼面積に関係し,本手法によりその定量的な解析が可能であることも示された.
次に,昨年度はばたき1周期のみの解析であった3種のモデルについて,飛び立ち後のはばたき2周期分のCFD解析を行った.翅の打ち下ろし角と打ち上げ角の中立角が異なるモデル(0°: 地面の水平,10°:上反角,-10°: 下反角)の揚力,抗力,ボディ重心周りのピッチ回転モーメントを解析した結果,上昇方向の揚力の最大値に大きな差は見られなかったが,中立角が10°のモデルのピッチ回転モーメントは,ボディを起き上がらせる(機首上げ)方向により大きな値を示していることが明らかになった.

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2021 2020

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] Motion Analysis of Butterfly-Style Flapping Robot Using CFD Based on 3D-CAD Model and Experimental Flight Data2021

    • 著者名/発表者名
      Sanuki Keisuke、Fujikawa Taro
    • 雑誌名

      Journal of Robotics and Mechatronics

      巻: 33 ページ: 216~222

    • DOI

      10.20965/jrm.2021.p0216

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] 翅サイズの違いにおける蝶型はばたきロボットの揚力測定2021

    • 著者名/発表者名
      飯塚陸,藤川太郎
    • 学会等名
      日本設計工学会2021年度春季研究発表講演会
  • [学会発表] 蝶型はばたきロボットの飛翔データに基づく CFD 解析2020

    • 著者名/発表者名
      讃岐奎祐,遠藤一,中原聡美,藤川太郎
    • 学会等名
      ロボティクス・メカトロニクス 講演会 2020

URL: 

公開日: 2021-12-27  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi