モーションブラーを補償する手法は,これまで多数提案されている.その一つとして,本研究ではモーションブラーの大きな場面でも用いることができ,高いサンプリングレートで撮影が可能であるスネルの法則を利用した透明回転キューブを用いる補償手法を提案する.回転速度と対象の移動速度が同期することで,モーションブラーを生じさせずに撮像することができるだけでなく,キューブの特性を生かして90°回転毎に撮像画角がリセットされ,従来研究で見られるミラーの往復動作による時間的なロスを生じさせない.本手法を高速に回転するベルトコンベアに適用したところ,時速12km相当でも静止時と遜色ない画像を取得できることを確認した.
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