本研究の目的は、臓器移植治療や自己免疫疾患治療などに用いられる免疫抑制薬による副作用の軽減・効能の最大化を実現するために、血中免疫抑制剤モニタリングシステムのセンサ技術を構築することであった。免疫抑制薬の濃度変化を連続的に捉えることで、個別に薬剤投与量の微調整が可能となり、副作用と薬効が最小かつ最大化された全で有効な治療法へ繋がる技術にむすびつくと考え、研究を進めてきた。2018年度には高感度な測定が期待できる表面プラズモン増強蛍光センサを構築し、蛍光溶液からの出力を確認した。2019年度には、マウス、抗マウス抗体によるモデル実験を行った後、免疫抑制剤であるシクロスポリンAの測定を試みた。
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