本研究では,マルチエージェントシステムの協調制御とくに合意制御に情報通信分野の知見を取り入れ,エージェントの故障や通信障害などに対して頑健な制御則を実現することを目指した.合意制御を用いたネットワーク内のクロック同期に取り組み,通信遅延を考慮した分散同期手法を提案した.さらに,提案法と分散コンピューティングの分野で普及している同期アルゴリズムとの関連を議論した.また,エージェントが送受信する情報の量や種類に制限がある状況を想定し,センサの配置を最適化することによりシステムの状態推定を精度よく行う手法を考案した.
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