近年、磁気トンネル接合(MTJ)の面直電流で誘起されたスピン移行トルク(STT)を用いてSOT磁化反転をアシストする新しい方法 (SOT&STT 磁化反転) が提案され、消費電力を大幅に低減できることが指摘されている。しかし、今まで実験では実証されていない。本研究は、SOT&STT-MTJ素子を試作し、世界初で200 psまでの高速領域で、STTとSOTの結合による無磁場磁化反転を系統的に調べた。その結果をシミュレーションと比較し、STTとSOTの効果の理解を深め、デバイス構造設計の指針を明らかにした。
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