研究課題
若手研究
橋梁の劣化因子である海塩粒子について,橋梁の腐食環境を改善させる手法に関する研究を行った.具体的には,地上設置物が対象断面周りの気流や塩分飛散・付着に及ぼす影響を明らかにしたほか,熱による上昇気流の生成に取り組んだ.関連して,矩形断面周りの塩分飛散や表面への付着機構を詳細について,形状ごとに輸送メカニズムや付着の傾向を明らかにしたほか,表面圧力と付着分布との関連性を明らかにした.
風工学,橋梁工学,維持管理工学
本研究は,腐食環境の改善に取り組む点,さらには,強制洗浄のように定期的な人的・経済的・時間的コストを要するものではなく,あくまで自然現象に基づいて自動的に腐食環境の改善が可能なシステムの構築を行う点において,新しい取り組みである.また,気象学や風工学,熱力学,エアロゾル学,材料学などの多様な学問の知見を集約して,橋梁の維持管理という問題を対象とする点に特色があり,分野横断研究という点においても意義がある.