ベントナイトに代表される膨潤性粘土(鉱物)は,国内や世界中に広く分布しているにも関わらず,地盤工学的には設計法や評価法のない特殊土として扱われている.本研究では,それら膨潤性粘土の特徴を支配する構成粘土鉱物(スメクタイト)の表面化学現象に着目した新しい構成モデルを開発した.提案モデルは,膨潤性粘土鉱物の含有量や物性,水質環境の違いによる力学特性を適切に評価でき,有限要素法による数値解析コードに実装されている.今後,廃棄物処分施設の緩衝材の候補となっているベントナイトに限らず,自然地盤において膨潤性鉱物を含む各種地域土についても,その力学的挙動の評価が可能になる.
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