本研究では地盤を人工的に冷却・加熱した際に生じる地盤凍結融解現象と土中水の蒸発を利用した地盤中の重金属除去手法の開発に向けて,土中の氷量推定のためのセンサー開発と,地盤材料の種類や水分状態,冷却・加熱温度やその継続時間が地盤中の重金属移動に与える影響の解明に取り組んだ. ヒーターを内蔵した土壌水分センサを用い,凍結地盤を部分的に融解させることで氷量を推定する手法を開発した.数値解析手法によって重金属除去効率が高い地盤材料とその水分量,最適な冷却・加熱温度とその継続時間を明らかにした.模擬汚染土を用いた室内試験では実際に重金属を地盤中の一部に集積でき,本手法が実用化可能であることを示した.
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