10~50℃の温度条件では,いずれの粘土も塑性限界は大きく変化しなかったが,液性限界は温度上昇に対して低下するものと上昇するものがあり,これらの傾向にはスメクタイト含有率や堆積環境が影響していることが示唆された。 間隙水の粘性係数のみに着目した圧密係数の変化は,23℃の場合と比較すると17℃, 35℃,50℃ではそれぞれ0.87倍,1.27倍,1.65倍であり,圧密試験で得られた圧密係数の変化と,粘土の種類によらずよく合致する。 溶出試験の結果から,20℃の時に比べ40℃では最大で10倍程度に頁岩のAs溶出濃度が高くなった。Alを含むコロイド粒子の脱離が温度上昇により進行した可能性が考えられる。
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