本研究では,空間移動時におけるFDI(Filled-Duration Illusion)として,まちなか回遊時における空間体験に対象にFDIを発現させる視覚刺激強度を定量化し,当該刺激強度が歩行者の経過時間認知に与える影響を明らかにした.具体的には,まちなか回遊時における街並みの認知を街並ファサードの系列的な認知と抽象化した上で,街並ファサードの視覚刺激強度を印象価及び文脈効果により定量化し,当該強度が経過時間認知に与える影響をラグ数判断課題に基づく時間評定課題により検証した.その結果,視覚刺激強度が高い街並ファサードは,経過時間認知を伸長させることを明らかにした.
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