構造物の釣り合い変位を求める方法として,直接法と間接法の2種類があり,後者のアルゴリズムに適応再スタート付加速勾配法(以下,AGM)を適用した時の有効性を様々な数値実験を通じて検証した。その結果,勾配法の収束性能はステップ幅の決定方法に大きく左右され,AGMを適用する場合は固定ステップ幅とするほうが計算効率が高く,大規模問題になればなるほど,固定ステップ幅を採用したAGMは他のアルゴリズムと比較して早期に釣り合い変位に到達できることが確認された。また,上記の結果は材料非線形問題においても一般性を損なわないことが確かめられた。
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