社会の脱炭素化へ向け、建築分野では木材の利用促進が重要な課題となっている。その中で、CLT(直交集成板)に代表される「塊」としての木材の利用が高い関心を集めている。本研究では、CLTが厚手のラミナ(挽板)の積層であることに着目し、異なる樹種や加工・改質を加えたラミナを組み合わせることで「防耐火性能」と「断熱性能」を同時に向上させる技術の開発に取り組んだ。主な研究の成果として、断熱材や不燃材等の2次部材を必要とせず、現行の燃え代設計と同等の部材厚さで1時間準耐火性能と規定の断熱性能(熱貫流率0.35または0.53W/m2・K)を満たす純木質の外壁部材の構成を明らかにした。
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