研究実績の概要 |
目的達成のため、気象モデルを用いた非スーパーセル型竜巻の試検討を行うとともに、以下の点に関して研究を行い、下記の学会発表を通して研究進捗を発表した。すなわち、1. 数値気象モデルによる風速変動の再現特性の把握、2. 構造物風荷重評価を行うために必要な格子解像度の検証、の2点である。 1. 中尾ほか, マルチスケール数値気象モデルに基づく中立に近い大気接地層の再現性. 2018, 日本流体力学会年会2018, 大阪 概要:米国大気研究センター開発の数値気象モデルWRF(Weather Research and Forecast model)によるLarge-eddy simulation(LES)の実行可能性・計算手続きの特性を把握した。詳細な中立接地層の観測が行われた日時を対象にダウンスケール計算を実施し、風速の再現性を把握した。 2. Nakao K et al., Prediction performance of large-eddy simulations for the mean pressure coefficient on an isolated building surface. The 7th International Symposium on Computational Wind Engineering, 2018, Seoul, Rep. Korea 概要:構造物風荷重評価を行うのに必要な数値流体計算(CFD、Computational Fluid Dynamics)の格子解像度に関する検討を行った。既存の風圧荷重測定風洞実験を対象とした単体角柱配置条件をCFD空間において再現しLESを実施した。風上側に設定すべき変動風の有無の結果への影響を確認するとともに、必要な格子解像度について検証を行った。 これらの検討事項は、次年度の研究のために必要な知見の整理として位置付けられる。
|