本研究では、日本建築学会規準(AIJES-A0008-2013)に則った方法でアースピットを有する建物で空中浮遊菌サンプラーを用いて浮遊真菌を採取し、これらを市販のDNA抽出法・PCR法解析キットを用いて遺伝子解析を行い、真菌菌種を同定した。 その結果、(1)菌種が同定されたサンプルのうち、Cladosporium属、Penicillium属、Aspergillus属が優勢であった。(2)毒素産生真菌が複数検出された。このうち1種は、外気とアースピット内の両方で確認されており、外気導入でアースピット内に入り、生育したことが推測された。(3)アースピット内の真菌汚染には今後も注意が必要である。
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