研究実績の概要 |
サラゴサ(スペイン)で都市スポンジ化に抗する市民ガーデン戦略を実践しているPatrizia di Monte氏とIgnacio Gravalos氏を招聘して、市民ガーデンによる都市再編をテーマにした国際シンポジウムを開催した。また両者をゲストとしたワークショップを長野市の市民ガーデン拠点である「すけろくガーデン」で実施して、地元住民、学生との交流を図るとともに、竹によるベンチを制作することができた。これが契機となり、ワークショップ前に比べて多くの地域住民が日常的にすけろくガーデンに足を運んで下さるようになった。今年度の研究成果は『佐倉研究室プロジェクトブック2023』として出版された。また招聘した2名と共著で、『Network education on design and construction methodologies using existing urban voids in the community. The case of "Machi Hata Project" in Nagano City, Japan』という題目の論文を南米最大の建築系ジャーナルに投稿して、現在査読結果待ちである。 研究期間全体を通じて、下記の成果を得ることができた。 ・「世界のまち畑」としてウェブサイトを立ち上げ、調査した南欧の先進事例を、多くの方と共有することができた。 ・調査を通じて南欧の多くの市民ガーデン研究者・活動家と繋がることができ、将来的に国際的な研究グループを立ち上げる構想を抱くことができた。 ・南欧の先進事例を調査・比較分析して、日本でも参考にすべき箇所を長野市で活動している「まち畑プロジェクト」に生かすことで、全国的に注目される活動へと成長させることができた。
|