研究課題/領域番号 |
18K13897
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研究機関 | 豊橋技術科学大学 |
研究代表者 |
小野 悠 豊橋技術科学大学, 工学(系)研究科(研究院), 講師 (70782986)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | ナイロビ / インフォーマル市街地 / 公共空間 |
研究実績の概要 |
本研究の問いは、インフォーマル市街地における公共空間がどのように形成され、管理・運営されているのか、また、そのようなマネジメント機能がいかなる住民間の社会的関係性の中で生成・進化してきたのか、そして、公共空間が人々の生活や生業、交流の舞台となり、人と人との関係性を醸成する空間的媒介としていかなる役割を果たしているのか、という点である。この問いに対し、世界で最も急速に都市化が進むアフリカ都市のインフォーマル市街地を対象に、公共空間のマネジメントと社会的機能の実態を明らかにするとともに、両者の関係性についても検討を行うことで、公共空間マネジメントのあり方の示唆を得ることを本研究の目的とする。 2018年度はケニアの首都ナイロビを対象に、以下の調査・研究を実施した。 (1)調査地の選定と公共空間の抽出:ナイロビ中心部から15kmに位置し、推定10万人が居住するインフォーマル市街地であるムクル・クワンジェンガを調査地に選定した上で、歴史的な形成経緯やガバナンスの把握、公共空間の抽出を行った。 (2)公共空間のマネジメントに関する実態把握:(1)で抽出した個別の公共空間について、住民リーダーや近隣住民、公共空間の管理・運営者に対して下記項目のヒアリングを行い、形成経緯、土地所有の所在、管理運営方法の実態について把握を行なった。 (3)公共空間の社会的機能に関する実態把握:(1)で抽出した個別の公共空間における日常的または非日常的な利用や交流の実態について関係者へのヒアリング調査から把握を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
比較対象とする3都市のうち、ナイロビにおいて(1)調査地の選定と公共空間の抽出、(2)公共空間のマネジメントに関する実態把握、(3)公共空間の社会的機能に関する実態把握を実施することができたが、スケジュールの都合等によりサンプル数を十分に確保できなかった。
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今後の研究の推進方策 |
ナイロビにおいて現地研究協力者との連携を図り、調査協力者を十分に確保することでサンプル数を増やすことに努める。加えて、比較対象とするザンビアの首都ルサカにおいて(1)調査地の選定と公共空間の抽出、(2)公共空間のマネジメントに関する実態把握、(3)公共空間の社会的機能に関する実態把握を実施する。
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