パラフィンワックス燃料は、ハイブリッドロケット推進において推力密度の増加に寄与する。その後退速度特性の加速度依存性を調べるため、窓付き矩形燃焼器を用いて燃焼中の液化燃料流動の可視化や後退速度の計測を行った。研究の初期には、燃焼器の設置方向を変え、特性に違いが出るか調べた。結果、燃焼器流路方向に加速度をかけ、高い燃焼圧では燃料後退速度が増加することがわかった。また、大気圧燃焼の場合では、背景散乱光で輝炎を打ち消し、液化燃料の転波を可視化することができた。研究の後期には、室蘭工業大学のロケットスレッドが作る加速環境で同様の可視化計測を行うシステムを開発し、走行状態での計測に成功した。
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